分には無限の可能性がある。そう信じる力をもらった能開時代

「能開センター(以下、能開)」に入ったきっかけをお聞かせください。

「小学校の授業だけでは物足りなさそうだから、試しに塾に行ってみたら?」そんな母の言葉が入塾のきっかけです。母もかつて塾に通い、「一生懸命勉強することは楽しい」と感じた経験があって、私にも知ってほしいと考えてくれたようです。おかげで、能開は先生や仲間との人間関係も含めて新しい世界が広がり、本当に楽しかったですね。能開と出会って初めて「勉強って、こんなに面白かったんだ!」と気づかせてもらいました。

加古川本校に入塾した当時は、どんなお子さんでしたか。

小学校の頃は、自分から自己主張するタイプではなく、一歩引いたおっとりした性格だったため、母は勉強を通じて刺激を与えたかったのだと思います。実際、学校の外には別の世界が広がっていると知ったことは、小学生の私にとって大きな意味がありました。能開で経験した一つひとつの"ショック"とも言うべき刺激が、いま社会に適応するための基礎になっていると感じています。

能開に通うことで、どんな変化がありましたか。

小学5年の夏の講習会に初めて参加した時、小テストの成績上位者が入口の壁に貼り出されることにまず驚きました。そして、たまたま私の名前を見つけてとても嬉しかったことを覚えています。振り返ってみるとあの時が、私の"やる気に火がついた瞬間"かもしれません。無限の可能性を秘めている自分や、強く望めばきっと叶うという人生への期待感をもって、前向きに取り組む子どもに成長することができたと思います。また、頑張った分だけ順位が上がれば先生も褒めてくれますし、理解できなければ成績が下がりますが、先生の激励が励みになりました。勉強させられている意識や勉強への苦手意識も抱かずに、むしろ楽しみながら自発的に学ぶ習慣が身につきました。そして、努力は必ず次につながっていくということも実感できました。

高橋香さん

能開で学ぶ子どもたちが「勉強は楽しい!」と言えるのは、なぜでしょうか。

「勉強するぞ!」という同じ気持ちで集まる、同学年の友達の存在も大きいと思います。厳しい講習会や合宿の徹夜勉強も励まし合って一緒に乗り越え、今でも会えば親しく話せる友達はとても貴重です。もちろん、楽しいだけではなく厳しい面もありました。当時、宿題を忘れたり、準備を怠ってテストの成績が悪いと、お尻を叩かれることもしばしば(笑)。でも、先生方の愛情を肌で感じられ、信頼してついていきたいと思わせてくれました。

高橋さんご自身も、怒られた記憶があるのでしょうか?

はい。夏の講習会の山場で、もはやどうにも課題が終わらず切羽詰ってしまい、あろうことか問題集の答えをそのまま写して提出しました。翌日、怒られたことは言うまでもありません。あの時の先生の剣幕は凄かったですね。今でこそ"写すくらいなら正直にできなかったと言う方がマシ"と判断できますが、反省を込めた苦い思い出として胸に刻まれています。

勉強面ではどんなことが身につきましたか。

復習用ノートのまとめ方は、高校・大学と進学する中で、基本的な復習スタイルとして役立ったと思います。ノートの端に赤線を引き、授業中の気づきや重要ポイントを右側に記入します。配られたプリントも切り貼りして答えや考え方、計算式も記入して、見返した時にわかりやすいノートづくりを徹底的に叩き込まれました。能開に通い始めてしばらく経った頃、私が「ノートの取り方がわかった!」と言ったことを母はよく覚えていました。

勉強の他にも、役立ったことがあれば教えてください。

一昨年、同級生と会う機会があって、能開時代の思い出話に盛り上がった時のことです。そこで皆が口々に「一人で勉強できるようになったのは、能開のおかげ」と言ったことが印象に残っています。勉強をサボれば怒られるのは自分ですし、お母さんが横にいてもいなくても、宿題をこなしていかなければ、1週間後の授業は刻々と迫ってきます。自分で判断して一つひとつ積み重ねていく基本的な勉強への姿勢が、確実に培われました。目の前の課題をコツコツ進めるチカラは、大学受験や国家試験への取り組みにも活かされていると思います。