成績別クラスやテストの順位が励みに。負けず嫌いの競争心がメラメラ燃えた。

山岡亜矢さん

「能力開発センター(以下、能開)」に
入ったきっかけは何ですか?

中学2年の終わり頃、模試の案内広告を見たのがきっかけです。田舎の小さな中学校で成績は良かったのですが、近所に進学塾がなく競争相手もいなくて物足りなさを感じていました。ちょうど第二次ベビーブームの頃で、同じ学区には1万人近く同学年がいたので、自分の実力を試したくなったのです。それで、姫路の大きい塾(能開)で模試を受けてみようと思いました。

初めての模試の成績はいかがでしたか?

それまで学校のテストでは100点を取って当たり前だったのに、能開の模試ではせいぜい50点しか取れず、相当ショックを受けました。14歳で初めて味わった挫折ですね。でも、もともと小さい頃から大の負けず嫌い。能開でハイレベルな勉強に挑戦してみたいと親に頼み込みました。結局、祖父が受講料を全額出してくれることになって、「よし!志望校に合格したら出世払いで返さなくてもいいぞ」と冗談交じりに言われ、もう後には引けないなと(笑)。

すぐに能開の雰囲気には慣れましたか?

いろんな学校から集まった同級生たちに興味津々で、人見知りもせず話しかけてすぐに友だちができました。私はバスで45分かけて通いましたが、瀬戸内海の家島からフェリーで通ってくる生徒もいました。遠方の子たちは同じ境遇のせいか、すごく仲良くなりましたね。兵庫県の郡部出身の私たちを、大原先生は親しみを込めて"郡隊"と呼んで可愛がってくださいました。

能開といえば、個性派揃いの先生方が名物ですよね。

「宿題やってない?!立っとれ!」と大きな声で檄を飛ばしたかと思えば、生徒同士の遊びに本気で割り込んできたりと、先生たちとの思い出は尽きません。とくに、朝礼は先生たちの独壇場でした。今となっては、勉強以外の話ばかり鮮明に覚えています(笑)

能開で成績は順調に伸びていったのですか?

成績別のクラス分けがとても励みになりました。土曜ゼミからスタートし、頑張った結果がすぐに出て、日曜ゼミで一番下のCクラスに上がりました。その後も、日曜ゼミB2、さらに日曜ゼミB1と上位クラスに上がっていくことが嬉しくて。「そこから這い上がって来い!」と先生たちに叱咤激励され、早く上のクラスに行かなくちゃ、とスイッチが入りましたね。目標にしていた日曜ゼミAや特Aクラスには最後まで入れませんでしたが、公立トップ高に合格する実力を身につけることができました。

明確な目標があると、子どもは頑張れるのでしょうね。

そうですね。5教科の小テストの順位が教室に貼り出されたのも、いい刺激になりました。成績上位ベスト10は、"常連"の生徒が不動の位置を占めていましたが、太いマジックで書かれた名前が50人ほど連なる中に、たまに自分の名前を見つけた瞬間の優越感といったら!まさに有頂天になる喜びです。「私も頑張ればイケるかも!」と自信になりました。

自分の可能性を信じる勇気をもらって中3の夏、トップ校への挑戦を決意。

能開を語る上でもう一つの名物が、"大量の宿題"だと卒業生が口を揃えますが……。

ええ、それはもう(笑)。とくに講習会中は、徹夜しても終わらないほどの量でしたから、毎日半泣き状態です。そこで、何とか自宅学習を時短できないかと工夫するようになりました。授業の休憩時間も寸暇を惜しんでプリントを切り貼りしていましたね。おかげで、時間を効率よく使う習慣が徹底的に身についたと思います。

中学生にとって深夜までの勉強は、相当ハードでしょうね。

とにかく眠気との闘いだったのですが、朝方3時、4時頃に能開に電話をかけるという"深夜の儀式"もありました。「ちゃんと起きて勉強しています!」というサインですね。眠気覚ましに電話口で歌っていたら、母親が驚いて起きてきたことも。25年も前のことですが、がむしゃらに勉強したあの頃のことは、楽しかった記憶として胸に刻まれています。そんな私も、いまでは小学生たちに「夜9時には寝なさい!」と言っていますけどね(笑)。

山岡亜矢さん

志望校は最初からずっと変わらず、姫路西高校だったのですか?

いいえ。中学3年の夏に、大原先生から「志望校のランクを上げるべきだ。姫路西高校を狙ってみなさい」とアドバイスをいただいたのです。学校での成績はオール5で内申点はしっかりあるのだから、「受験当日に失敗しなければ行けるぞ!」と。私自身、考えもしなかったので正直とまどいましたが、「自分に限界を設けるな!」という言葉に奮い立たされ、志望校を姫路西高校に決めました。いまの自分があるのは、あの大原先生の励ましのおかげだと心から感謝しています。

大原先生の言葉に勇気をもらって、見事合格されたわけですね。

実は、入試当日にハプニングが2つも重なってしまったのです。鼻血が出てきて、さらに腕時計も壊れて……。さすがに「もうダメ。落ちるかも」と一瞬思いました。入試会場の教室に時計がなかったので、急いで後ろの席の受験生に「終了10分前になったらイスを1回、5分前に2回蹴ってくれない?」と、ティッシュで鼻血を押さえつつお願いしました。

そんなタフな精神力も、能開で鍛えられた成果でしょうか?

ええ。能開で模試に慣れていたことが大きかったですね。入試直前期に、20分間で入試問題に挑戦する授業もありましたし、毎週行われる計算や漢字の小テストを通して、短時間でやりきる集中力も養われていたと思います。入試の緊張感に飲みこまれることなく、自信をもって臨むことができました。