アオザイ通信
【2003年3月号】

ベトナムの現地駐在員による最新情報をお届けします。

春さんのひとりごと

ようやく我が子も四ヶ月目を迎えましたが、いや〜子育てというのは本当に大変なものですね。寝てはすぐ起き、起きてはすぐ寝、起きて目を開くと「ワァー〜」と叫び、「ニコツ」と笑い、とにかくじっとしてはいません。夜中の何時だろうが、これを繰り返すので最近は寝不足になって来ました。 

しかしこの時期の子供の成長の早さには驚くばかりです。一ヶ月目にまだ薄ボンヤリしていた目つきが、2ヶ月目になるとずいぶん辺りが明瞭に見え始めて来たようで、近くのものをしっかりと見つめるようになり、3ヶ月目に入った今は人の顔を見ると「キャー〜」 と叫んで、笑い出します。 

今はこのような幼な子も、あっという間に小学生になり、高校生になり、大学生になっていくのもさぞ早いことでしょう。その時にこの「ベトナムという国のかたち」がどのようなものになっているか・・・大いに楽しみでもあり、また心配でもあります。 

つい最近カンザーに出掛けたら、またまたその変わりようの激しいこと激しいこと。大きい・最新式のエビ池がドンドン造られ、今まで道路の両側にあってベトナム南部の風景を象徴していたニツパヤシの森がそれと比例して、ドンドンと潰されていっているのです。 

ちなみにエビ養殖池は、大きく分けて3つの型に分かれます。 「粗放型養殖」と「準集約型養殖」と「集約型養殖」です。 

自然の潮汐の干満を利用した池の中でエビを育てる、単純な型が「粗放型養殖」。これは生産性は低いので、さらにこうした池を利用して飼料・肥料を投入して、ポンプで水を管理するようにしたのが「準集約型養殖」。 

さらに水田のような区画で、高密度に抗生物質・飼料・栄養剤などさまざまな化学薬品をぶち込み、水中酸素を補うために風車のような曝気装置を備え付け、短期間に大量にエビを養殖するシステムが「集約型養殖」です。 これは相当な設備投資が必要です。今カンザーで大規模に造られている新しいエビ池は、この3段階目の「集約型養殖」です。 

そこで先ほどの話に戻りますが、カンザー人民委員会はこのカンザーを将来どういうふうに創ろうとしているのかということ。これからもただ経済的利益を追求するために、このようにドンドンとエビ池を造っていくのかな?という疑問。 

何故ならこのエビ池の造り方は永続性のあるものではなく、数年で土壌の性質が変わり、使えなくなったエビ池は放棄されてしまい、その跡には荒涼とした風景が残るだけとなるというのが今までのパターンでしたから。そのたびにまた新しいエビ池を求めて、ニッ パヤシが潰され、マングローブ林が伐採されて来たという歴史があります。 

どこかで歯止めが掛るか、あるいは掛らずにそのまま突っ走り、荒涼とした世界が訪れるまでその活動を今後も止めないか、それはベトナム人自身が考えることです。 

しかし戦後の日本が経済的利益を追求する余り、気が付くと海や川はコンクリートで塗り固められ、今荒涼とした風景が現われているように、それがまたベトナムにも重なって見えて来るのです。 

だからこそ、今カンザーのマングローブの緑の中にあるセミナー・ ハウスの存在は、回りの風景が変わっていけばいくほど、「ここだけは絶対変えてはいけないな!」と強く・強く思うこのごろです。 

またこの夏もテイエラの生徒たちや、それ以外でも好奇心溢れる、たくましい、元気な子が一人でも、二人でも多くここカンザーを訪れて欲しいものです。 

*春さんは1997年春よりホーチミンに駐在しています。今ではすっかり現地の人となって、見分けもつかなくなっています。春さんに質問や相談があればメールをお送りください。
info@te-campus.com ※件名を「春さんに質問!」にしてくださいね。



フーンさんのニッポン日記I

春さんの故郷での日々
<2002年3月30日(土)>
■ 日本での披露宴は楽しかった…、でも疲れた■
今日は春さんの田舎で、みんなを集めての披露宴。春さんの妹さんやその子供たちも前の日に東京から来てくれた。ベトナムで結婚式を挙げた時は、何もかも2人で準備して大変だったけど、日本ではそういう大変さはなくて楽だった。でもお父さん・お母さんは大変だったろうと思う。

12時から式が始まった。その前に着物姿で一回着替えた。その写真を写してまた着替えて、親族の撮影が終った。ベトナムでも写真撮影は一日掛かりだったけど、日本でも結構時間を取るのだなと思う。

11時45分にみんなを迎えるために式場の前で私と春さん、そして春さんの両親で待った。ベトナムでは、早く来た人は次々と式場に入る。そして中で待つけど、日本では開始時間直前までドアを開けないで、時間になったら開けて、そのあと参加者が次々と入るというやりかただった。

ベトナムでは開始時間よりは普通は一時間遅れで始まるから、そのようにしないと早く来た人は外で長い時間待つので仕方がない。日本ではみんなが開始時間に合わせて来るから、そういうやりかたで問題がないのだろうと思った。いろいろ国によって違いがあって面白いな。

ベトナムですでに一回式を終えているので、今回の日本での披露宴は親族と田舎の隣保と友人だけで簡素にすると言っていたけど、それでも80人近く来るらしい。

12時ちょうどに式の始まり。ベトナムで写した結婚式のビデオを先に流したあと、それが終って私たち2人が入場して式が始まった。司会の人が話しを進めていくけど、次々といろんな人が挨拶に立つ。

ベトナムの結婚式と日本の結婚式の違いはいろいろある。まず違うのはベトナムでは当日まで一体何人くるかが分からないけど、日本では事前に人数は決まっているそうだ。これは日本のほうがいいと思う。

次にベトナムでは、式の間は次々とテーブルを2人で回り、写真を撮ったりしないといけないので、新郎・新婦がご飯を食べる時間などないが、日本ではキャンドルサービスやお色直しで出て行くくらいで、食事が出来るのはこれも日本のほうがいいと思う。

次に違うのは、ベトナムではこんなにアイサツを長くしない。そもそも友人代表の挨拶などない。日本ではいろんな人が長いアイサツをしているけど、みんな退屈しないのかしら?ベトナムに帰ったあと、みんなに日本での結婚式のビデオを見せたら、この場面でみんな笑っていた。日本の人はあんなに長い話をなんでするの?と。この点はベトナムのほうがアイサツは短くていい。

またベトナムでは、式を盛り上げるために時々専属の歌手を雇うけど、日本では参加したお客さんがみんなの前で歌う。これは日本のほうがみんなが楽しめていいと思う。食事もベトナムでは大きい一つの皿に盛られた料理をみんなで食べるけど、日本では一人ずつ食べる料理は分けてあった。

式は2時半に終って、みんなを送り出した。でもそのあとまだこれから2次会があるというじゃない。まだこのあとにも続きがあるの〜。しかもまたそこでも飲んで、食べると言うじゃない。信じられない!ベトナムでは式が終ればそのあとは無し!みんな別れの挨拶をしたらすぐ帰る。2人とも疲れているのに、まだこのあと何をするの…・。

結局2次会まで付き合ったけど、疲れたわ。日本では結婚式の準備では疲れなかったけど、結婚式当日が疲れた。私はそこでホテルに帰った。でも春さんはまたその後今度は3次会だといって、家でまたみんなを呼んで飲んで騒いだみたい・・…。ベトナムの結婚式のほうが簡単でずっといいわ。

日本での披露宴も無事終わっていよいよ帰る日が近づいてきた−次回はいよいよ懐かしのベトナムへ


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