先生からのメッセージ
石川県(金沢) 能力開発センター金沢本校 中川先生
●今年の中学入試を終えた感想(特徴や傾向)
今年度の特徴としては、新学習指導要領に基づいた教科書を小学2年生から使い始めたことで、ゆとり教育に対して不安を持ち、早い段階から4教科の勉強を始められた家庭が多いことがあげられます。結果的に4教科で不得意科目のない受験生が合格圏内に入り、全体的にレベルが高く、厳しい入試になったと考えられます。来年度も同様な傾向が続くと考えられ、早期からの準備をすることをお薦めします。今年度の石川県の中学受験を見ると、金大附属中学校では手間のかかる問題や記述問題が多く出題され、一つ一つの問題を丁寧に解くことが要求されます。金沢錦丘中学校では難化傾向にあり、算数・国語の学力を反映する問題となってきています。北陸学院中学校では学校説明会で入試内容に言及があるなど、受験を希望する生徒にとって有利な状態にあると考えられます。
●今年の入試で記憶に残る生徒、エピソード
この一年通してどの生徒においてもいろいろな点で記憶に残っているのですが、一人の生徒のエピソードを参考までに紹介します。金大附属中を志望していた生徒の中で、なかなか成績の伸びない生徒がいました。勉強時間はとっているはずなのですが、成績が伸びず苦しい時期を送っていました。しかし、本人が『合格する』という強い意志を持ちながら勉強を続けたところ、冬頃から少しずつ成績が向上し始め、最終的には合格を勝ち取ることができました。「目標を持って勉強に向うこと」の大切さを、改めて強く感じた一瞬でした。
●来年の入試に向けての動き
金大附属中学校を一つ例に挙げると、今年度も抽選が行われたため、「試験での合格」=「中学入学」とはなりません。であるからこそ能開では、「受験勉強」=「小学校での学習の総まとめ」と位置づけ、学習面のみならず、計画性や忍耐力などの力を延ばして行きたいと考えています。
また、本年度より石川地区においても四谷大塚クラスを新設し、県外私立中学校の受験を志望する生徒・金大附属中学校上位合格を志望する生徒が在籍しています。全国レベルの教材・テストを使い、首都圏・関西圏の受験生との違いを肌で感じ、よりたくましく育って欲しいと思います。

岐阜県 能力開発センター岐阜本校 福島先生
●今年の中学入試を終えた感想(特徴や傾向)
ここ近年の傾向どおり、想定外の「逆転合格」はほとんどありませんでした。ほぼ「合不合判定テスト」の可能性どおりの結果と言えます。ですので、普段の学習を、計画的に、規則正しく行うことがポイントと言えるでしょう。夏までに小学生の学習内容をひと通りおさえ、入試直前までに志望校合格確実ラインまでもっていけるかどうかが鍵となります。
●今年の入試で記憶に残る生徒、エピソード
全ての生徒が記憶に残っています。小3の時からコツコツがんばり通した生徒、直前まで不安で質問をしていた生徒、残念ながら第一志望校は不合格になり、一緒に涙して高校受験でのリベンジを決意した生徒など。その中でも、ひとりの生徒が強く記憶に残っています。小6の春には、受験をまったく考えなかった生徒が、「受験合宿」の模擬入試に落ちてから「受験をして合格したい、成長したい」と受験を決意しました。そこからの入試までの4ヶ月間、苦手な算数を中心に必死になって勉強し、見事に鶯谷中学合格を勝ち取りました。「想い」を「行動」に移し、あきらめないで努力し、「夢」を掴んだこの生徒は忘れられません。
●来年の入試に向けての動き
県内の中高一貫校で東大・京大合格者が出るなど、岐阜県の私立中学のレベルが上がったことにより、私立中学受験者は、次年度以降も益々増加傾向になると思われます。それに伴い、各中学校での合格最低ラインが上がる傾向にあります。能開のテストで偏差値50を確実に越える事が、最初の目標です。
学習面においては、「できない問題」をそのままにしておかない、根気強く粘り強い勉強を心がけましょう。東海地区においては難解な問題は出題されていません。四谷大塚予習シリーズに出てきた問題ばかり。「解き直し」にこだわった学習をお勧めします。
努力したから、絶対合格するとは限らない。しかし、合格している人は、必ず努力しているもの。夢に向かってしっかり努力し続けてもらいたいと思います。応援しています。

兵庫県(明石) 日進学院明石本校 田中先生
●今年の中学入試を終えた感想(特徴や傾向)
今年度の入試では、男子は滝川の影響が大きく波紋し、このため入試においても志願状況が直前まで読めないところがありました。女子では、甲南女子がSアドバンストコースを新設および面接を廃止、親和が定員50名減など、昨年に引き続き女子校での入試変更の動きがありました。共学校では、須磨学園で複数回受験の加点が減り、今年の2回目・3回目の入試では高いレベルの学力勝負となりました。須磨学園を併願する際は注意が必要です。滝川第二においては、特一にチャレンジするのではなく進一で確実に合格を狙って出願されるケースが多くみられました。
●今年の受験で記憶に残る生徒、エピソード
国語が本当に苦手でいつも点が取れない子がいたのですが、今年白陵に合格しました。各科目をバランスよくできることが本来の理想ですが、このように多少苦手な科目があったとしても、得意な科目でカバーすれば合格できます。
“最後まで諦めない!”という強い気持ち。やはりこれが一番大事だと思います。
●来年の入試に向けての動き
兵庫県は男子にとって高いレベルの学校が多く、この中で合格を得るためには一定レベル以上の学力が必要不可欠で、全体的に見ると厳しい状況になっています。女子にとっても共学校では男子以上の競争率となるため、男子・女子ともに中学入試に向けた早い準備が必要です。大事なことは、親子のベクトルをしっかり合わせて目標を定め、テストを軸とした学習の習慣を持ち、客観的な現状把握と受験意識を早期に子どもたちに持たせることです。兵庫県の入試は年が明けてすぐの1月に実施されるので、特に6年生は手遅れにならないように残りの日数を強く意識しておかなければなりません。
また、講習会・合宿などのイベントは、精神面を強くさせる上で非常に重要なポイントになってきます。迷うことなく積極的に子どもたちを参加させてあげてください。
日進学院では、今年も引き続き“合格”という目標に向かって生徒・講師互いに努力を惜しまず、子どもたちが自信を持って受験に臨めるようにしっかり指導していきたいと思っています。

兵庫県(加古川) ティエラ加古川本校 富山先生
●今年度の中学入試を終えた特徴や傾向、来年度に向けて
ティエラ加古川本校では白陵中・淳心学院中・賢明女子学院中を受験される方が多くなっています。一昨年度→昨年度→今年度の志願者数の推移ですが、白陵中(前期)は三一三名→二六三名→二六九名、淳心学院中(前期)は一九五名→二六七名→二六五名、賢明女子学院中(前期)は一六九名→一八六名→一九九名となっています。昨年度から淳心学院中(前期)と賢明女子学院中(前期)で受験科目数変更があり志願者が増加しましたが、今年度は反動もなく昨年度同様多くの志願者を集めました。白陵中(前期)は一昨年度と比較すると志願者数は減少していますが、入試問題を見ると近隣地域の最難関校としての矜持を感じました。今後二〜三年の動向に注目したいと考えています。来年度の大きな変更点は、神戸大附属明石中の募集が来年度から停止されることです。近隣の私立中で倍率が高くなることが予想されます。
●今年度の受験で記憶に残る生徒、エピソード
どの生徒にも「ドラマ」があり、どれも記憶に残るものばかりです。その中で特に印象に残った一人について紹介したいと思います。小学五年生の冬期講習会から受験クラスの授業に参加し始めた男子生徒がいました。彼は白陵中を志望していましたが、受験勉強のスタートの遅さもあったのか最初は授業についていくのがやっとの状態でした。次第に授業にはついていけるようになりましたが、宿題が完成していなかったり提出できなかったりしたこともあったため、私だけでなく他の加古川本校の中学受験担当スタッフが彼に対して厳しい言葉を投げかけることも度々でした。しかし、その彼は夏期講習会・中学受験合宿・日曜特訓と経るに従って次第に逞しくなり、私たちの厳しい要求にも応えられるようになりました。最終的に彼は白陵中に合格することができた訳ですが、振り返ってみると成功の原因は「白陵中に合格したい」という執念が他のどの生徒よりも強かったということではないかと思います。
●何事にも一生懸命な子どもを育てたい
「子どもたちがどんな夢を持っているのか」「子どもたちにどんな未来が待っているのか」そんなことを考えると私たちはワクワクします。子どもたちの夢と未来をサポートするため、今春より加古川地区のティエラ各校は「何事にも一生懸命な子どもを育てたい」をテーマに指導を進めていきます。学力向上はいうまでもなく、人間的にも大きく成長し逆境に置かれても前向きに乗り越えていける子どもたちを育んでいきたいと考えています。私自身が私立中学受験を志し旧開成ゼミナールで勉強していた約二〇年前と比較して私立中学受験者は 間違いなく増加している筈ですが、加古川地区は私立中学受験がまだまだ一般的だという地域ではなく、学校の友人が遊んでいる姿を尻目に勉強に取り組まねばならない辛さを感じる子どもたちがいるのも事実です。ただし、子どもたち自らが目標を設定し、その壁を周囲の大人たちと一緒になって乗り越えようとするところに人間的な成長があります。私たちは時にはサポーターとなり、時にはインヒビターとなり、子どもたちの成長に寄与したいと考えています。壁に向かって必死に挑み続ける子どもたちの後押しを保護者の方にお願いしたいと思います。

兵庫県(姫路) 能力開発センター姫路本校 高瀬先生
●今年の中学入試を終えた感想(特徴や傾向)
ここ数年の中学受験率の上昇を受け、今年も、近隣の各学校が志願者数をのばしました。この傾向は、今後しばらく続いていくものと思われます。また、今年で2年目を迎えた兵庫県立大学附属中学校は、初年度の10倍とはいかないまでも、6倍を超える高倍率となりました。今年は、岡山白陵中学校が専願受験者の合格者数を例年より絞ったために、難易度が上がり、他の学校に影響を及ぼしました。
●今年の受験で記憶に残る生徒、エピソード
白陵中と岡山白陵中の選択を直前まで悩み、最終的に岡山白陵中を専願で受験した生徒がいました。岡山白陵中は十分合格する見込みはありましたが、あと一歩のところで不合格となり、白陵中に目標を切り替え、「あなたは白陵中に行きなさいといわれているんだ」と言い聞かせ、受験をさせました。しかし、これも届きませんでした。この子は初めから2校のみの受験の予定で、結果が出なかったこともあり、その後しばらくゼミには来ませんでした。ところが2月も終わりに近づいて、何と第一志望の岡山白陵中から繰り上げ合格の連絡があり、本人、ご両親、そしてわれわれスタッフも本当にびっくりしました。毎年繰り上げ合格にはハラハラさせられますが、本当にうれしい瞬間でした。
●中学入試の指導で心がけていること
昨年度もこの場で書かせていただきましたが、極力”教えない”ことです。解答はできるだけ教えず、解答に至るまでの過程のヒントを与えます。解答すべてを示してしまうこともありますが、子どもは、その場では分かった気になってしまうので、後でテスト等で同じタイプの問題に当たったときにできないということがよく見られます。子どもは、自分の力で問題が解けると、うれしくなって、自信を持ちます。その小さな喜びの積み重ねが、しっかりとした学力の礎になると考えています。
●中学入試の難しさはどこにあるか
一番の難しさは、"12歳"での受験であるということに尽きると思います。『中学受験』というものによって、子どもは大きく成長します。ただし、必ず+の成果だけが得られるとは限りません。受験の結果によって、精神的にトラウマを抱えてしまう子どももいます。12歳での成長に賭けるのか、15歳まで待つのか。その決断が誤っていないのかの判断が、一番重要だと思います。
●中学入試で保護者にお願いしたいこと
保護者の方には、最終的な意志決定の主導権を”子ども”に与えてほしいということを一番お願いしたいと思います。最終的な意志決定というのは、どこの中学を受験するのか、また、本当に受験するのかどうかも含めての意志決定というふうにご理解下さい。受験の結果がどうあれ、中学・高校生活の中で少なくとも1回は、越えなければならない壁にぶち当たると思います。その際に、自分で納得した上で決定した進路でなければ、自分から壁に立ち向かおうとせず、逃げようとするでしょう。自分で納得した上で決定した進路であれば、他人の助けを借りながらでも、その壁を何とか越えようとしてくれるはずです。後悔のない、中学・高校生活を送ってほしいと思います。

山口県 能力開発センター宇部本校 村山先生
●今年の中学入試を終えた感想、特徴や傾向
山口県宇部市には、宇部フロンティア大学付属中学校(以下「付中」)と慶進中学高等学校(以下慶進)という二つの私立中学があります。五年前までは付中一校であった中学受験市場が慶進ができることにより大きく変わりました。二校に増えたことにより一〇〇名いた付中受験者数が半分になることも予測されましたが、結果は市場が倍になり、今年も二校とも一〇〇名を越える受験者数となりました。昨年までは宇部の私立中学は合格しやすいという風潮がありましたが、今年の一〇〇名中七〇名程度の合格者、三〇名は不合格という状況を考えると、今後は合格にむけてしっかりとした準備が必要となってきました。
●今年の受験で記憶に残る生徒、エピソード
付中受験に合格するためには二回チャンスがあります。一月頭に行われる推薦入試と、二月頭の一般入試です。推薦で不合格であった生徒が、一ヶ月後の一般入試で見事リベンジを果たしました。推薦が二科目で一般は四科目。推薦で殆どの合格数が決まってしまうため、一般は非常に狭き門となります。この生徒は推薦の二科目受験で合格するつもりだったので、残り一ヶ月で全く準備していなかった理科社会を猛勉強しました。連日Web確認テストを繰り返すことが良かったと本人は言っています。今年の付中受験生には入試で何があっても良いように、また入学後の勉強についてゆけるように、夏までは四科目(理科社会)の勉強も怠らないように指導しようと思います。
●中学入試の指導で心がけていること
算数は文章題が難しいため、合格の鍵をにぎる「第一問の計算問題」で必ず満点を取るように指導しています。国語は記述問題が鍵を握るため、常にノートに答えの理由を書かせるようにしています。なぜ「ウ」が答えになるのか。生徒によってはその説明だけでノート一枚書いてくる生徒もいます。
●中学入試の難しさはどこにあるか
まだ山口県の小学生は「入試を突破することの難しさ、素晴らしさ」の自覚が余りないというのが現実です。入試は通過点。その先にある目標にむかって意識を高く持つこと、持たせることが難しいところです。
 また、それとは逆に県外の難関私立中学合格を目指し、低学年から大きな目標に向かって努力する生徒も増えてきました。そういった生徒の希望をかなえるため、能開宇部校舎では〇七年度から四谷大塚の教材を導入した難関私学クラスを開講しています。
●中学入試で保護者にお願いしたいこと
中学受験は高校受験に比べ「旅人算」や「鶴亀算」といった中学受験特有の知識や演習が必要になります。子どもたちが参考書で調べ、自分で考える時間が大切です。能開が学力面でのバックアップをしますので、保護者の皆さんにはぜひ家庭での健康面や精神面での支えになっていただけたらと思います。

長崎県 能力開発センター長崎本校 渡辺先生
●ティエラの教室に通っている生徒の皆さんへ
「勉強は誰のためにするの?」
皆さんはそんな疑問を持ったことはありませんか。
皆さんならどう答えますか?
多くの人は「自分のため」と、君たちのお父さんお母さんならきっと「あなたの将来のため」と答えるのではないでしょうか。
間違いではありません。ただし私は、あえて「他の人のため・周りの人のため」と答えます。
自分の夢を実現するために努力し、そしてその夢=職業を通じて社会に貢献していく。家庭を持ったら家族のために一生懸命働く。それが周りの人を幸せにしていく。
そう思うと「よし、もう少し勉強がんばろう」と思えませんか?
自分のため「だけ」にしかできない努力は、いつの日か限界を迎えます。皆さんには視点を変えて「自分のため、そして周りの人のためにがんばる」という気持ちを持って欲しいと思います。
●君たちは保護者に感謝していますか
たしかに君たちは学校や学習塾の宿題に追われながら、日々精いっぱい過ごしている事と思います。
ただし大変なのは自分「だけ」などとは絶対に思わないでください。君たちの周りには感謝すべき家族がいます。君たちより早く起床し食事の準備をしたり、君たちより遅く休まれる保護者の方がおられます。そういう人々に助けられてこそ、勉強できるのだという幸せを感じてください。勉強できることをあたり前と絶対に思わずに、常に周りの人への感謝の気持ちを忘れないようにしてください。
●中学入試を迎える保護者の皆様にお願いしたい事
子ども達が始めて経験するであろう中学受験は、とても高い壁の一つだと思われます。
ただしその受験はあくまで通過点の一つであり、絶対にゴールではありません。中学に進学したら、そこからまた新たな生活と勉強がスタートします。中学受験を通じては、「自ら調べ・考え・解く」という姿勢を身につけることこそが求められます。そのような姿勢は当然の事ながら高校受験や大学受験にも通用していくことになるのです。
子ども達には中学受験を通じて、自らの道を拓いていくための『本当の力』を身につけて欲しいと思います。